1月31日 (火)  47号

小泉総理の施政方針演説等に対する衆・参の代表質問で、与野党が共通して指摘した点が、構造改革路線により生まれる「光と影」とくに影の部分に対する懸念と格差社会論であったことが注目されています。これは、光である「勝ち組」代表のホリエモン氏の逮捕と、彼の手法へのきびしい批判が一つのキッカケになったと思われます。
 私は昨年1月、「共存共栄の思想」という小著を発行し、わが国を「弱肉強食」の国でなく、「共存共栄」の国にしたい、競争社会を前提として、その上で、負け組にも再挑戦の機会を与え、それでも勝てない人々には思いやりのある手を差しのべる「強きをくじき、弱きを助ける」気概のある協調社会をめざすべきだと提唱しましたが、その想いを昨今、一層強くしています。ポスト小泉でも構造改革路線はさらに推進するとして、影の部分への十分な配慮と格差拡大阻止への思い切った取組みが大きな争点になると考えます。