2月10日 (金)  50号

日朝政府間協議は2月8日、北京市内で開かれた全体会合において、今後の協議継続を確認し、5日間の協議を終了しました。今回の協議は、 @拉致問題などの懸案事項、 A核・ミサイルなどの安全保障、 B国交正常化の3分野での初の並行協議方式で行われましたが、成果なく、特に拉致問題では北朝鮮側が脱北支援者の引き渡しを求めるなど、ゼロでなくマイナス回答だとの声もあります。
 北朝鮮はそもそも、問題解決の誠意はなく、常に米国を意識し、米国の金融制裁の解除や核開発への反発をやわらげることを狙った点数稼ぎで、対日交渉を利用したと言っていいでしょう。「対話」が進まないとすると、経済制裁など「圧力」にということになりますが、「圧力」は、果たしてプラスか、効果があるのか、どういうタイミングで、どういう中身にし、「対話」とのバランスをどうとるのか、難しい梶取りが迫られそうです。