5月26日 (金)  80号

 政府や自民党(委員長は私です)のNHKの改革論議で国際放送の強化が焦点の一つになっています。短波の「ラジオ日本」は、現在22言語で1日のべ65時間放送し、放送法でNHKの必須業務とされたこともあり、85億円の予算のうち23億円は国の交付金です。テレビの方は、3つの衛星を使ってニュースや情報番組を全世界に24時間放送する「NHKワールドTV」が無料で180か国・地域の7200万世帯が視聴可能です。字幕などの英語化率は60%台で、今後3か年計画で100%をめざしますが、この予算28億円はNHKの自主的放送として受信料です。各国のCATV、衛星放送局に有料で番組を配信する「NHKワールドプレミアム」も、100の国・地域で1500万以上の世帯やホテルが契約していますが、主に在留邦人や日本人旅行者向けに大河ドラマなどの娯楽番組も流しています。
 いずれにせよ、国際放送の強化として、新たなチャンネルの創設や各国での受信環境の整備などを進めるには、何よりも財源の問題を解決しなければなりません。私は、当面は国費の投入しかないと考えています。