8月22日 (火)  105号

靖国神社へのA級戦犯合祀が小泉総理の参拝で、再び大きくクローズアップされています。
昭和53年に合祀が行われ、以降も、時の首相の参拝が続いたにもかかわらず、その間、中国・韓国は何ら発言せず、昭和60年の中曽根首相の公式参拝の際、突如、中国から強い抗議があり、翌年から参拝は中止となりました。
 うがった見方ですが、中国が国内事情から昭和60年軽く抗議してみたところ、日本の国論が二分される大騒動となり、中国に迎合する勢力も出て来て、これはおいしい外交カードだと中国・韓国が気付き、抗議すれば、自らの支持率が上がることもあり、以降したたかにこのカードを利用して、今日に到っているという説です。
 私はA級戦犯合祀には、それなりの根拠と経緯は認められるし、それをもって直ちに侵略戦争美化、軍国主義復活などとするのは如何にも大仰、独断で、戦後61年のわが国の平和愛好、国際貢献、アジア諸国への友好・協力の歴史を無視するものです。
思い込みや誤解を解く努力はさらに必要でしょうが、靖国神社のあり方、法的な位置づけにもっとよい知恵が出るのかどうか、先の戦争について、わが国独自の総括評価がある方が良いのかどうかなどにつき、改めて検討してみる価値はあると考えます。