3月20日 (火)  165号

 「政治とカネ」は、常に古くて新しい問題です。この国会も、事務所費の扱いから、松岡農水相の光熱水費問題、民主党・中井議員の光熱水費訂正へと拡がり、一方、私も参議院予算委員会で採り上げた小沢一郎議員の不動産の取得・保有も大きな話題です。いずれもご当人は、現行法の枠内で、適切に処理しているとの主張です
が、問題は形式的な適法性でなく、政治資金のあり方や政治倫理からみて、許されるのかどうかという点でしょう。
 とくに小沢氏の政治資金管理団体である陸山会の不動産保有は目に余ります。
本来の事務所(こちらは賃貸)の他に12件に及び、東京都赤坂に6カ所、麹町、南青山と合わせて8カ所のマンションを持ち、2カ所は賃貸し、盛岡市、仙台市にもマンション、岩手県水沢、東京都世田谷区には土地建物を持ち、取得価格10億1020万円、時価15〜16億円と言われております。しかも、その取得資金は、陸山会がおおむねその都度金融機関と小沢氏個人から借入、それを政治献金(政党助成金なども含む)で利子付の返済をするという方式です。小沢氏から一応の説明はありましたが、何のために取得し、何に現在使われており、それが法の禁ずる政治資金の運用でないことなどの明確な説明責任が果たされる必要があります。