3月6日 (火)  161号

 2月の六者会合による合意に基づき、3月7〜8日にベトナム・ハノイで日朝作業部会の初会合が開かれます。なお、6日には事前の非公式折衝が行われます。
ただ、北朝鮮の拉致問題に対する姿勢は固く、被害者の再調査による真相究明、生存者の帰国や、特定失踪者の調査を求めるわが国との協議は難航すると予想されています。
 今回の合意については、初期段階の措置で寧辺(ニョンビョン)の核施設の活動停止・封印をし、プルトニウムが増えることに歯止めをかけたし、2段階支援で検証できるうえに、1994年の465万トンに比べ合計100万トンのエネルギー支援は安上がりだという意見がありますが、果たして北朝鮮の態度は本当に変わったのか、ダマされていないのかという疑問は残ります。
 わが国には拉致問題があり、初期のエネルギー支援はしないし、次期についても拉致問題の進展が見られるまで参加しないことを、各国の理解は得て、表明しています。日本外交孤立化論がありますが、私はここは「拉致問題の進展なくして支援も国交正常化もなし」を貫くことが必要だと考えます。