6月19日 (火)  191号

高齢者は国の基盤

 先だって英国の金融大手HSBCグループの高齢化と退職後の生活に関する年次調査結果の概要が紹介されていた記事を読みました。調査は日本人を含む21の国・地域に居住する40歳から79歳までの2万1千人を対象にしたとのことです。日本は欧米先進国とほぼ同傾向ですが、日本に限ってみますと、60代の41%がパートタイム又はフルタイムで働いており、60歳以上の推定で770万人がなんらかの形で雇用されており、これは年間で110億時間の労働と1兆8千億円超の税収に相当すると推計しています。また、60代の半数以上(54%)が可能な限り働き続けることを希望する一方、友人や家族から財政支援を受けていたのは60歳から79歳までの7%に過ぎず、逆に財政支援をしている側は26%にのぼっています。
 さらに、現在の70歳は昔の世代が50歳で送っていたような生活を楽しむことが可能だし、60代、70代の大半は自分が健康だと感じているとし、生活上の注意や人生の質という面で40代や50代との違いは殆どないとも指摘しています。現在の高齢者は「年齢×0.7〜0.8」(例えば70歳は49歳〜56歳)相当の若さを持っているというのが持論の私は、わが意を得たりというところです。