3月7日 (金)  250号

自治体消防制度60周年記念式典

 3月7日(金)10時半から日本武道館において自治体消防制度60周年記念式典が、天皇、皇后両陛下ご臨席のもとに、全国より8500人の消防関係者を集めて、盛大かつ厳粛に行われました。天皇陛下のおことば、内閣総理大臣始め三権の長の祝辞、各種の表彰、幼年消防クラブの特別演技などあり、私は日本消防協会長及び日本防火協会長として、それぞれ表彰を行い、この式典に大臣や議員の時とはまた違う感慨を持ちました。午後1時からは全国消防職員・消防団員の意見発表会が同じ場所で4200人出席して開かれ、中堅、若手の力強い意見表明で盛り上がりました。

 この60年間、わが国の消防制度は完全に日本の地域社会に溶け込み、しっかり定着し、しかも関係者の努力と国民の協力で充実を続け、私のいう「日本消防は世界一」という段階に達しつつあります。わが国の消防は常備と消防団の2本立て、16万人の常備消防は、人的にも物的にも高度に整備されて、国際的にも最高レベルにありますし、90万人の消防団も地域的に大きなまとまりと力を持ち、両者の連携もスムーズなことが世界一の理由です。この消防が60年、人間で言えば還暦を迎えました。となれば、わが国消防の良き点は残しながら、新しい発展への取組みとして、まず消防団員の減少傾向への歯止めと増強、常備消防の実態に即した広域化・効率化、民間企業の自衛消防力の向上と消防ネットワークへ組込み等が検討されるべきでしょう。