Diary 2006. 8
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8月2日 (水)  99号

ポスト小泉を選ぶ自民党の総裁選の日程が決まりました。9月8日(金)公示、9月19日(火)党員投票締切り、9月20日(水)国会議員投票、合わせて開票です。予想されていた有力候補の福田康夫氏が先だって不出馬を表明、一方谷垣禎一氏は正式に出馬表明、すでに表明している河野太郎氏、表明していないものの半ば公然と活動を開始している安倍晋三氏、麻生太郎氏、他にも鳩山邦夫氏、山崎拓氏、額賀福志郎氏などに動きがあり、賑やかになって来ました。
私は、今回の総裁選挙は自民党にとって最大のイベントであり、自民党をさらにイメージアップし、活力を回復させる絶好のチャンスだと考えて来ました。志ある人が大勢立ち、国民の前に、自らの政策を掲げて、オープンで、活発な論争をし、国民の反応を踏まえつつ、政策が選択され当選者が決まって行く、改革推進政党となった自民党が、また一段と政策中心のフェアな政党に脱皮し、国民の信頼と期待が深まるという道筋です。そのためにも、この総裁選を独走や無風、消化試合にして、国民の興味や関心をなくすことは、避けなければなりません。


8月4日 (金)  100号

一人の女性が生涯に生む子どもの数を示す合計特殊出生率が2005年(平成17年)に、過去最低だった2004年(平成16年)をさらに下回り、1.25まで低下したことが、この6月、厚生労働省から公表されました。人口を維持するには、この数値が2.08以上必要と言われており、早速、各界で速やかに少子化対策を求める声が相次ぎました。2004年の1.29で推移すると、2050年に日本人の総人口は約1億人と今より2700万人減少し、2100年には6413万人とほぼ半減するという研究所の試算があります。今回の1.25は、それより人口減少がもっと進むということです。
人口減少社会は、日本では初めての経験で、確かに空気は暗く、年金制度や労働力、消費人口といった面では、大きな支障が出、国全体の活力が衰えると予想されます。
国を挙げて、少子化対策が急がれる所以ですが、明治初頭の人口は約3500万人、1940年(昭和15年)は約7000万人だった事実も踏まえ、人口減少のメリットも十分に採入れ、人口が少ないなりにやっていける国づくり、システムづくりも、併せて研究される必要があります。


8月8日 (火)  101号

8月6日(日)の午後1時半から、岡山市のホテルで岡山県の医師会、歯科医師会、看護連盟、薬剤師会など、医療関係8団体共催の、私の時局講演会が、800人を越える関係者の参加により盛大に開催されました。有難いことに、時局講演会という名目でも、実質は私を励ます会であり、私も感謝しながら、約1時間気持ちよく話をさせて頂きました。
 ポスト小泉や政局全般についての持論や見通しを述べた後、残った時間で、今回の医療制度改革は想定されている以上に中味のある大改革であり、医療費の適正化、患者負担の引上げ、高齢者医療制度の創設、医療計画の見直し、療養病床の再編など、多岐にわたっていること、国民と医療関係者にとって厳しい内容ですが、将来的に国民負担を極力抑え、国民の安心の基盤である皆保険制度を維持して行くためには、やむを得ないものなので、皆様の是非ともご理解とご協力を頂きたいこと、その実行に亘っては、なだらかに行い、また、できるだけ皆様のご意向を受入れていく必要があることを申し上げておきました。


8月11日 (金)  102号

8月7日(月)午後1時から、私は拓大夏季公開講座の講師となり、地方自治について1時間15分講演し、その後30分間の質疑を受けました。
 もとより、拓大の学生もいましたが、一般の聴衆が多く、とくに中高年の女性の姿が目立ちました。
 最近、私がTVなどの露出度が高いことも若干関係があるとの話です。
 5〜6人がした質疑も、結構鋭く、最近の国民一般の政治、経済に対する関心の深さをうかがわせるものでした。
 私は、地方自治は「自ら知るものが自ら治める」ことに基礎があり、自治の集会など、地方自治から民主政治は発展したので、ジェームス・ブライスの言うように「地方自治は民主政治の最良の学校、その成功の最良の保証人」であることから始め、地方分権一括推進法の施行、平成の市町村大合併、三位一体改革の具体化、道州制の答申、本年度の骨太方針の決まり方、社会保障財源と消費税などを幅広く説明し、出席者皆様にそれなりのご理解とご納得を頂いたと思っております。
 暑くて大変でしたが、よい疲労感でした。


8月15日 (火)  103号

8月9日(水)から12日(土)まで、私はモンゴルのウランバートル市を始めて訪問しました。私のモンゴルのイメージは、大昔読んだ司馬遼太郎の「草原の記」でほぼ出来上がり、後何人からか聞いた「星がきれいで、空気がおいしい」「日本人の原型、言語構造も一緒」などで補完された感じです。ちなみに、モンゴルの人口は252万人、面積は日本の4倍、日本の大相撲には32人在籍です。
 今年は、チンギスハーン生誕800周年で、モンゴルブーム、7〜8月の、日本の国会議員訪問数は、私と同時期に行った小泉総理を入れて、82人とのことです。エンフボルド首相(41歳)、ニュムドルジ国家大会議議長(49歳)、ガンホヤグ・モンゴル日本議連会長(43歳)と、相次いで会談しましたが、皆さん本当にお若い。また、経済もこのところ上向き、原料炭、銅、金など埋蔵資源の多さも国際的に注目されて、何となく元気です。極めて親日的ですし、遠交近攻のたとえもあり、これから最も仲良くしなければならない国の一つでしょう。


8月18日 (金)  104号

小泉首相は、終戦記念日の8月15日午前7時40分、靖国神社を参拝しました。8月15日の参拝は首相の自民党総裁選での公約ですが、過去5回は、中国・韓国などの関係も考え、日付をずらしての年一回の参拝でした。しかし、それでも批判・反発が同じなら、在任最後の今回は、初心に返って、公約どおりの参拝にしたと思われます。現職首相の8月15日参拝は、昭和60年の中曽根首相以来、実に21年ぶりです。中国・韓国は、例によって直ちに強硬抗議をしましたが、批判は抑制気味で、国内もほぼ平穏、ポスト小泉政権への配慮をうかがわせるものでした。
 靖国神社参拝問題が、ポスト小泉の第一の争点であり、中国・韓国との最大の懸案だとする捉え方には、私は反対です。アジア外交のあり方、とくに中国・韓国との関係改善は、わが国外交の最大の課題ですが、靖国神社参拝はその応用問題の一つとして考えるべきだからです。
これには、長い経緯とお互いの主張があり、それを真正面からぶつけるだけでは何の進展もありません。この問題を大人の知恵として向こうも言わない、こちらも考えることとして凍結できないか、一方で政府間の絶えざる対話と多元的、重層的な交流提携で、信頼を積み上げて行く、その上で冷静に歴史認識を検証し、違いは違いとして認めながら、お互いを良きパートナーとする共存共栄の関係を構築して行けないか、と私は考えています。


8月22日 (火)  105号

靖国神社へのA級戦犯合祀が小泉総理の参拝で、再び大きくクローズアップされています。
昭和53年に合祀が行われ、以降も、時の首相の参拝が続いたにもかかわらず、その間、中国・韓国は何ら発言せず、昭和60年の中曽根首相の公式参拝の際、突如、中国から強い抗議があり、翌年から参拝は中止となりました。
 うがった見方ですが、中国が国内事情から昭和60年軽く抗議してみたところ、日本の国論が二分される大騒動となり、中国に迎合する勢力も出て来て、これはおいしい外交カードだと中国・韓国が気付き、抗議すれば、自らの支持率が上がることもあり、以降したたかにこのカードを利用して、今日に到っているという説です。
 私はA級戦犯合祀には、それなりの根拠と経緯は認められるし、それをもって直ちに侵略戦争美化、軍国主義復活などとするのは如何にも大仰、独断で、戦後61年のわが国の平和愛好、国際貢献、アジア諸国への友好・協力の歴史を無視するものです。
思い込みや誤解を解く努力はさらに必要でしょうが、靖国神社のあり方、法的な位置づけにもっとよい知恵が出るのかどうか、先の戦争について、わが国独自の総括評価がある方が良いのかどうかなどにつき、改めて検討してみる価値はあると考えます。


8月25日 (金)  106号

少し旧聞ですが、8月13日(日)、私の後援会青年部が主催する恒例の花火見学ツアーに参加しました。
 花火大会を船から皆んなで見学しようというツアーで、ここ何回かは、高松市の花火大会に出かけています。
 船は大体フェリーで、今年も参加者約800人、青年部のスタッフが60〜70人位で、例年のことながら賑やかでした。弁当とビール又はジュースは、料金に入っているので全員に配られますが、
それ以外は船内の青年部が開いている模擬店で買えるし、持ち込みは全く自由で、アチコチで大宴会となりました。
 岡山港を18時15分に出発、高松港沖で20時から21時までの花火大会を見て、22時半、帰港ですが、花火は水によく映えて、海上から見れば実力以上にキレイですし、当日は風も涼しく快適でした。
 私はフェリーが動き出すと、まず、船内放送で参加のお礼と国政報告を15分間行い、その後、船内をグルッと廻って参加者の皆さんと写真をとり、懇談をしました。
大勢ですから時間もかかるし、汗だくとなりますが、日頃会えない皆さんとフェイス・ツゥ・フェイスで話せて、結構楽しいし、色んな情報も沢山仕入れることができました。充実した一晩だったと喜んでいます。


8月30日 (水)  107号

8月22日(火)から28日(月)まで、参議院公式派遣議員団の団長として、キューバ、パナマとフロリダへ行って来ました。暑い盛りの上に、中米は遠く、キューバまでは延べ25時間、乗り替え3回(シカゴ、メキシコシティ、カンクン)、飛行時間は18時間で、本当に疲れました。キューバは人口1125万人、面積は日本の3分の1弱、本州の約半分、1959年の革命以来、社会主義体制をとり、有名なフィデル・カストロ率いるキューバ共産党の1党独裁です。そのフィデル・カストロが
現在、病気となり、暫定的な権限移譲を弟のラウル・カストロに行い、これからは集団指導体制かと囁かれています。経済は、観光、医療サービス(医者を養成し、友好国に派遣)が伸び、産出するニッケルの高騰などで、このところ良くなっていますが、基本的には不安定で抜本的な改善策は
必要ですし、また、不正防止のために、経済統制を強化している世界でも珍しい国です。
 ただし、国民は親日的で、カストロも日本を尊敬していますし、勤勉でやさしく、教育と医療を重視、米を主食にし、野球とバレーボールがうまいなど、日本と共通点がかなりありますが、アメリカと決定的に対立していること、自由と民主主義がないことが友好を進める上で大きな難点です。


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