Diary 2007. 1
メニューに戻る
1月2日 (火)  第143号

 新年明けましておめでとうございます。
 皆様にはご家族お揃いで、さわやかに新年をお迎えのことと存じます。旧年中は何かとお世話になりました。本年もどうかよろしくお願い致します。とくに、本年は7月5日(木)告示、7月22日(日)投票になる予定ですが、私も皆様の審判を受ける参議院通常選挙があります。これからのわが国の将来をかけた重要な選挙で、天下分け目の決戦と言ってよいでしょう。この選挙で、与党が参議院の過半数を失えば、政権は死に体となり、政局は大混乱、ここまで来た構造改革はストップし、好調の景気は不透明となり、主張する外交も失速することは必至です。一方、野党は批判や挙げ足取りに終始し、財源を考えない無責任なバラまき政策を平然と唱え、およそ政権担当の意気込みも能力もありません。
 私は、この選挙には、党執行部の一員とし、参議院の幹事長として大きな責任を共有しています。私も勝ち、全国の同志にも勝ってもらえるよう初心に返り、全力でがんばる決意ですので、皆様のこれまで以上のご指導、ご支援を心からお願い申し上げます。


1月5日 (金)  第144号

 このところ、耳馴れない「ホワイトカラー・エグゼンプション」という言葉がメディアに登場しています。この言葉は、昨年末に出された労働政策審議会・分科会の報告書でその導入が提案されたものですが、要は、1日8時間、週40時間の労働時間規制が適用されず、働く時間が自由裁量になる代わりに、残業代が支払われない制度のことで、米国などにあり、「管理や運営、企画などの仕事をする労働者を対象とした適用除外」の意味です。政府は、その対象として、管理監督者の一歩手前で、年収が800万円から900万円程度以上の者を検討していると言われています。
 確かに、現在は、就業形態が多様化し、高付加価値で創造的な仕事が増え、自由度の高い働き方が見られますし、ホワイトカラーの一部に要望も強いようですから「ホワイトカラー・エグゼンプション」も選択肢の一つという意味では導入を是認せざるを得ませんが、問題点も多く、使用者側・労働者側双方の考え方と運用如何によっては、正に「双刃の剣」となる恐れがあります。


1月9日 (火)  145号

 わが国経済は、昨年11月に景気拡大期間が「いざなぎ景気」の57ヶ月を超え、戦後最長をマークしました。とくに企業業績が好調で、かつてのバブル期よりも高い収益を出した企業も続出しています。しかし、経済成長そのものは、「いざなぎ景気」時代は、平均で実質11.5%、名目18%、今回は実質2.4%、名目2%で、内容は相当違う上に、今回は積極的にリストラと非正規社員の増で賃金の伸びを抑え、そのため個人消費がさえず、トータルで景気回復の実感の乏しいものとなっています。また、改善されつつあるものの、地方経済はバラツキが大きく、中小企業も総じて好調の波に乗り切れていません。
 現在の景気拡大を息長く持続させながら、企業から家計へその恩恵をもたらすことができるか、地方経済や中小企業も万遍なく元気にすることができるか、これが今年の最大の課題で、それには、政府与党が練り上げた来年度予算案と税制改正案を年度内に成立させ、早急に実施に移すことが必要です。さらに、今年は選挙の年ですが、統一地方選にも参議院選にも補選にも、与党が勝利し、中央・地方において政治の継続と安定を図ることが最も肝要でしょう。


1月12日 (金)  146号

 消防の仕事の中で、増加をし続けているのが119番の救急業務です。消防庁によると、平成17年の全国の救急出動件数は、約528万件で10年前に比べて61%の増、この間、重症者や死亡者は数万人しか増えていないのに、軽症者は約100万人も増加、平成17年には全搬送人数の52%と過半数を占めています。その中をみれば、緊急性が低く、自分で病院に行けば済むケースが殆どであり、タクシー代わりに救急車を呼ぶ非常識な件数も少なくないようです。
 こういう事態が続けば、不必要な経費や手間がかかるだけでなく、本当に必要な重症者への対応がおろそかになって、重症者の救命率が低下する恐れがあり、大変に心配です。そのため消防庁は、重症度や緊急度によって救急隊が搬送順位を決める「トリアージ」の導入を検討し始めていますし、一部の市では悪質な利用者から過料を徴収することを考慮中ですが、どちらも判定の基準が難しく、直ちにワークするかどうか予断を許しません。やはり、この問題の抜本的な解決には、住民の節度と協力が不可欠と考えます。


1月16日 (火)  147号

 私は、毎年2回は人間ドックに入ることにしています。1回は必ず東京逓信病院で、これは総務大臣時代から続いています。後1回は色々ですが、多くは参議院の医務室が行う定期検査です。年齢の割には故障が少ないものの、お医者さんからは毎回、もっと体重を減らせ、アルコールを控えろという注文が付きます。もうそろそろ、この注文、本気で聞かなければならないでしょう。
 さて、人間ドックの度にお医者さんから諸々の説明を受け、人間の身体の不思議さに驚かされます。どんな高次元のコンピューターも人間にはかなわない、その精巧、玄妙さには感動すら覚えます。しかもそれが親から子へ、孫へと遺伝されていく。村上和雄筑波大名誉教授の言われるように、地球上の生物の歴史の38億年かけて「サムシング・グレイト(偉大なる何者か)」が作り上げた最高傑作が人間かも知れません。さらに段々と、私は宇宙も、地球も、人間以外の生物も、空気も水も、様々な法則や原理も、何か大きな圧倒的な存在、「サムシング・グレイト」または「神」とでも呼ぶべきものによって作られたような気がしています。


1月19日 (金)  148号

 与党は、1月16日、政府の経済財政政策の中期方針「進路と戦略」を了承、後は18日の経済財政諮問会議を経て閣議決定されます。私は15日に大田大臣と内閣府から詳しく説明を受けました。 
試算は「新成長経済移行シナリオ」と「成長制約シナリオ」の二通り行っており、前者の楽観シナリオでは経済成長率はこれから伸び続け、最終年度の2011年度には名目3.9%、実質2.5%に高まるとし、「骨太方針2006」で示した最大の14兆3千億円の歳出カットを実行すれば、増税しなくても11年度のプライマリーバランスはGDP比で0.2%の黒字に転換するとしています。もとより悲観シナリオもあるし、楽観シナリオ通りうまく行ったとしても11年度の債務残高は、国・地方を合わせGDPの1.36倍に当たる818兆円で、それを削減しない限り、主要国で最悪の財政状況は解消されません。したがって、政府は今後、財政再建の新しい目標づくりを行い、消費税増税の選択肢は残すことを考えているようですが、やむを得ないでしょう。


1月23日 (火)  149号

 今年も、私を囲む新年会を昨年方式で1月20日開催しました。
 会場は、岡山シンフォーニーホール、後援会長挨拶、来賓祝辞の後、私が国政報告を約40分間行い、パーティはなしで参加者に食事券を出し、あらかじめ登録した約200店舗で、それぞれ自由に食事してもらうという方式です。
 昨年試行したところ、参加者にも、店舗にも大好評だったので、アンコールとしました。
 参加者は、今年は選挙の年ということもあるのか、3600人(食事券を渡すので直ぐ判ります)、メイン会場にはもとより入り切れず、他の部屋やロビーでモニターTVを見てもらう騒動になり、大感激しました。
 国会報告は、景気の動向から始め、安倍政権の課題、とくに安倍総理は安倍カラーをより鮮明にし、判り易い、力強い発信を出すこと、1月25日から始まる通常国会で、政府・与党は野党の対決路線を受けて立ち、来年度予算や重要法案の早期成立を図ること、私自身は前回の選挙で岡山県では珍しい50万票を超える票を頂き(民主党候補は23万票)、その責任の重さを痛感して努力してきたこと、次の選挙でご信任頂ければ、「元気な岡山と美しい日本を創る」ことに全力を傾注することを申し上げた次第です。


1月26日 (金)  150号

 1月21日(日)に投開票の山梨、愛媛、宮崎3県の知事選挙のうち、宮崎県ではタレントの「そのまんま東」氏が大差で勝ち、いわゆる「宮崎ショック」を世間に与えました。
 かなりな票は取るかも知れないけれども、まさか当選はすまいという大方の予想も裏切ったわけで、与野党にも深刻な影響を及ぼしました。
 私は直後、コメントをメディアの皆さんから求められ、前知事が官製談合で逮捕されたことから官に対する不信(自民・公明・民主が推した候補はいずれも官出身)が一つ、自民は分裂選挙、民主は自前の候補なしで政党に対する不信がもう一つ、さらに宮崎県には長年「しがらみ」だらけの政争が続き、それに無縁な人を求めたことを勝因に挙げましたが、「そのまんま東」氏ができるだけタレント色を抑え、親しみ易さの上に真面目さ、地味さを演出したことも付け加えなければならないでしょう。ただし、私はこれをもって、これからのすべての選挙を律することは適当でなく、あくまでも宮崎県という特殊・個別なケースだったと考えています。


1月30日 (火)  151号

 1月28日朝に、私は岡山県瀬戸内市で開かれたカキ祭りに参加しました。岡山県のカキはその産出量において広島県に次ぎ、宮城県と2位争いをしており、玉の大きさもおいしさも私は一番だと思っていますが、全国的に知名度が低いのが弱点です。カキは海のミルクと言われる程、滋養に富み、私は大好きですが、そのカキが今年はノロ・ヴィールスの風評被害で捌けず、東京市場などでは一時カキを扱いませんでした。カキ祭りには岡山県知事も居て、2人でカキをパクパク食べているところをTVが写しましたので、カキの無害証明に少しは役に立ったのかなと思っております。
 一方、1月27日、岡山県高梁市で鳥インフルエンザが発生しました。県など行政当局は立入検査、消毒、隔離と移動規制、約1万2千羽の殺処分、風評被害の防止など対応に大童わですが、今後のために発症のメカニズムと感染経路の解明は不可欠でしょう。さらに1月26日、県は岡山市の後楽園の池でコイヘルペスが出たと発表、同池のすべてのコイ(約150匹)を回収、焼却処分にすることを明らかとしました。岡山県にとっては大変な年明けとなりました、厄払いの必要があるかも知れません。


2007/1
SuMoTuWeThFrSa
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   

前月     翌月