Diary 2007. 12
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12月4日 (火)  222号

情報通信懇話会スタート

 12月4日朝、情報通信懇話会の初会合が都内のホテルで開かれ、規約等を承認、正式に会がスタートしました。

 この会で、発起人の挨拶、出席者の自己紹介の後、私は挨拶し、出席者の皆さんとは国会議員となって以来長いお付合いですが、最後の郵政大臣と最初の総務大臣を務めてそれがさらに濃密になった上に、ここ3年間、情報通信関係の党の小委員長に就任、昨年は情報通信政策の今後のあり方を皆さんの意向を受け、党主導でまとめた関係から、皆さんと私は本当に良きパートナーとなり、情報通信は私のライフワークの一つになったと考えていますので、皆さんとともにこの会でしっかりと勉強し、あるべき方向を見出すことができれば、大変嬉しいと申し上げた次第です。

 会ではその後、ICTによる地域活性化について政府・与党の動向を聴取し、意見交換をしました。

デジタルデバイド解消の状況は、
@ブロードバンド・ゼロ世帯数が本年6月末現在で226万世帯(4.4%)あること、
A携帯電話の人口カバー率は本年3月末現在で99.7%ですが、エリア外人口が42万人残っていること、

B地上デジタル放送の視聴可能世帯数は本年3月末現在で4千万世帯(85%)に達したこと、

したがって、これからが最後の追込みですが、整備は民間事業者の自発的投資を原則としつつも、自治体等との連携を国が支援して行くことも必要で、電波利用料を財源とした国の補助金の活用もその一つでしょう。


12月6日 (木)  223号

ラジオ番組・いろいろ

 私が10月からニッポン放送の金曜日のコメンテーターを勤めていますが、先般は、ラジオ日本の「片山虎之助のラジカントロプス2.0」という番組に出演し、1時間収録をしました。

 この番組は、30分間ずつ2回に分けて、ラジオ日本の番組とインターネットラジオの2つのメディアに流されます。

やりとりは、政治に関するものが半分、それ以外が半分で、私もリラックスして話しましたので、それなりに面白いものになったと思います。

 この番組の特徴は、出演者のおすすめの曲4曲を流すということで、私は旧制一高寮歌の「ああ玉杯に花受けて」(大学時代に高歌放吟した寮歌・軍歌の代表)と、森昌子の「せんせい」(岡山県庁へ出向時、歌詞の「せんせい」を「とらのすけ」と替えて皆で合唱)と、美空ひばりの「川の流れのように」(参議院議員初当選時に流行した名曲)とダウンタウンの「明日があるさ」(総務大臣の時に、最優秀コマーシャルソングとして表彰)を挙げました。

いずれも私のそれぞれの時期の思い出の曲だからです。

 12月4日は、昨年に引続き年末のJFNインターネットラジオ番組「永田町カフェ」に出演、1時間にわたり、4週分の収録をしました。

 激動の1年をふり返り、私なりの感想を申し上げましたが、政局の先行は予断を許しません。
衆参の「ねじれ」は大きくなっても小さくなる可能性は少ない、この状況をどう乗越えるか、大変な難問です。


12月11日 (火)  224号

臨時国会は再延長へ

 延長後の臨時国会の会期末12月15日が近付いて来ました。
 参議院における新テロ特措法案の審議は、遅々とは進んでいるものの、会期末での委員会と、本会議での採決はとてもできる状況にはないようです。

 この法案の成立は、いわば国際社会への公約であり、11月16日の福田・ブッシュ会談で総理は全力で取り組む決意を明らかにしていますし、審議未了・廃案というわけにはとても行きません。

 そうなると、この臨時国会を再延長し、野党の参議院における否決、ないし「みなす否決」(憲法の規定によって60日間採決しなければ否決とみなす)を待って、衆議院で3分の2以上の賛成で再議決するしか途はなく、リスクをとれば1カ月程度の再延長は必至となります。

 再議決の場合、野党が、直近の民意を代表する参議院の否決を無視したとして、総理の問責決議案を出すかどうかが焦点ですが、私は現時点では、与党はもとより野党も、衆議院の解散・総選挙を受けて立つ用意も覚悟もできていないと思います。

 しかし、次の大きな関門である次期通常国会での来年度予算案と予算関連法案をめぐる攻防では、政策全般の対立となり、安易な妥協はできず、マスメディアも煽って、最終的に話し合いになるかどうかは別として、解散・総選挙に突っ込む可能性が相当に強いと考えます。


12月13日 (木)  225号

年金のすべての名寄せが困難に

 12月11日、舛添厚生労働大臣は記者会見し、該当者不明の約5千万件の年金記録について、現時点では1975万件(38.8%)は社会保険庁のコンピューターによる「名寄せ」作業では持ち主の特定が困難で、引続き第二次の作業に努める必要があることを正式に認めました。

 その中でも社保庁の入力ミスなどが原因の945万件(18.8%)は、最終的にも持ち主の確定ができない可能性が高く、「保険料を支払った最後の一人まで、記録をチェックして年金を正しく支払う」と選挙戦中、演説やビラで明言し、特定できると国民に思わせたこととは大きく隔たる結果となりました。野党は、政府・与党の公約違反だと激しく攻撃し、政府・与党は本年7月5日の対策で「2008年3月までに照合、通知を完了する」としているだけで、全員の特定を約束したわけではなく、選挙戦でもあり、できれば3月までにという意気込みを示したのだと弁解しています。

 社保庁がこれからあらゆる努力をすることは前提ですし、責任追究はあっても良いですが、今必要なことは、国民や関係者の熱い協力です。

 この17日から社保庁は公的年金加入者・受給者全員に過去の加入歴を通知する「ねんきん特別便」を出しますが、これを一人一人がしっかりと確認し、記録洩れの疑いがあれば申し出ることで「名寄せ」を進め、また、記録が見つからない場合は、年金記録確認第三者委員会に積極的に持込むことです。
 自らの年金受給権を自らがしっかりと守る協力を惜しんではなりません。


12月16日 (日)  226号

与党税制改革大綱決まる

 平成20年度の与党税制改革大綱が12月13日に決まりました。大綱では、注目された消費税については社会保障給付や少子化対策のための主要な財源として目的税化を示唆したものの、20年度改正は抜本的改革に向けての橋渡しとするにとどめました。全体に小粒な今回の改正のポイントは、地方の税収格差対策のため、法人事業税の半分に当たる2.6兆円を新しい国税「地方法人特別税」として、人口と従業員数を基礎に配分する譲与税化したことです。2.6兆円は消費税の1%に当たり、地方消費税を拡充する際、特別税の譲与化をやめて国の税収にすれば、増田プランのいう法人事業税と地方消費税の税源交換と同じことになります。これはあくまでも暫定措置で、21年度の消費税引き上げ、地方消費税拡充という抜本改革を視野に入れての改正です。

もう一つのポイントは、道路特定財源の暫定税率を平成20年度から10年間維持することを明記したことです。10年間の道路整備に必要な財源の確保のために、という大義名分ですが、産業界や道路関係者には暫定税率の撤廃は長年の悲願であるうえに、原油高騰が続くなかで燃料代などにかかる暫定税率をせめて下げて欲しいという国民の声は強く、早期の衆議院解散・総選挙をにらみ、ガソリン代の値下げ問題を争点化する動きが野党に出ており、暫定税率については予断を許さない状況です。


12月21日 (金)  227号

玉島地区の港湾整備事業内定

国会は再延長され、新テロ特措法の成立は越年となる見込みですが、与党税制改革大綱は波乱もなくまとまり、来年度予算編成作業も順調に進み、昨20日、財務省案の内示が各省庁に示されました。
 
岡山県関係の予算の目玉の一つが、水島港玉島地区の港湾整備事業の新規採択ですが、県、市当局はもとより、コンビナート関係者、倉敷市議会の強い要望を受けた経緯もあり、私も国土交通省等に、直接働きかけた結果、見事に第一次内示で認められたことは、まことにご同慶の至りです。

事業は、一つは東南アジア航路のコンテナー船の大型化と飼肥料貨物の効率的な輸送のため、多目的国際ターミナルとすること、それには、岸壁、泊地、航路ともに水深12mに整備するとともに、大規模地震への対策も併せて、耐震強化岸壁兼用としたことです。もう一つは、玉島ハーバーアイランドと水島立地企業の交通量が増加していることから、玉島と水島との間にもう一本、二車線の橋梁を架けることです。

事業総額は橋梁が274億円、岸壁その他が186億円で計460億円の想定です。事業期間は平成20年度から29年度の予定ですが、事業の緊急性からみて、できるだけ早い完成が望まれます。


12月22日 (土)  228号

「廃車長屋の異人さん」

 12月21日夕方、新国立劇場に家内と出かけ、静岡県舞台芸術センター(SPAC)主催の「廃車長屋の異人さん」という公演を観賞しました。1994年にスタートした日本、中国、韓国の演劇人による文化交流事業「第14回BeSeTo演劇祭」の一環の、しかもその締めくくりの上演だとの話でした。BeSeToとは、北京Beijing)、ソウル(Seoul)、東京(Tokyo)の頭の2文字をとって名づけられています。昨年も同じ時期に同じ場所で、SPACの「シラノ・ド・ベルジュラック」を観ましたので、私にとっては、N響第9演奏会と並ぶ年末恒例の行事となりそうです。

 この話は、帝政ロシア末期の貧民窟を描いた世界的名作であるゴーリキーの「どん底」を下積きに新解釈を加え、戦後の日本人の心を支えた演歌の女王美空ひばりの歌謡曲を重ね合わせて、近未来社会に生きる人間の姿を絶望と哀切とたくましさの中に描くという意図のようで、私には難解な部分が少しありましたが、その狙いはおおむね成功していると思いました。それにしても、舞台上の長屋の代わりとなっている廃車群が圧倒的な存在感を示し、そこに?み、出入りする吹き溜りの敗残者たちとの組合せも違和感がなく、要所要所で流れる美空ひばりの演歌が暗く哀しいなかにも人生の応援歌になっていて、奇妙に全体の流れにマッチしていることに驚きました。地方自治体が直接間接、こういうことを行う場合には色んな意見が出るものですが、これだけ国内外に反響があり、これだけ多くの人に感動を与えるとすれば、決して高い買物ではないと考えます。


12月25日 (火)  229号

来年度予算案、決まる


政府は、12月24日の閣議で、平成20年度予算案を決定しました。
予算の規模を示す一般会計総額は、83兆613億円(前年度比100.2%。以下同じ。)、新規国債発行は25兆3480億円(99.7%)と4年連続の減額でしたが、きわめて小幅、税収見積もりは53兆5540億円(100.2%)、今年の当初予算では前年度比16.5%増を見込んだことからすると、伸びは大幅な鈍化です。

一般歳出は47兆2845億円(100.7%)の横ばい、公共事業費を△3.1%、国立大学運営費を△1.9%としたものの、高齢化の進行で社会保障費が6400億円(3.0%)も増えますから、マイナスにはなりません。したがって、プライマリー・バランスの赤字は、国の一般会計ベースで4.4兆円から5.2兆円に拡大しています。

歳出での特徴は、地方対策の重視で、地方交付税は地方再生対策費の新設などに伴い、15兆6136億円(104.6%)と増えたことを筆頭に、道路整備のため自治体に対し1000億円の無利子融資制度を創設、また、本年度補正も入れ農業対策などの支援を拡充しています。

メディアは、これらを衆議院選挙用のバラマキと決めつけますが、基礎体力の弱っている多くの地方自治体にとって、今回何らかの補強をしなければ持たないことは私も十分認識しており、予算折衝前に来られた増田総務大臣にも、来年度予算では、とにかく地方交付税を増額することが最大の課題だと強く申し上げた次第です。

結果は、地方税収の偏在是正を含めてまずまずで、地方六団体等も一応の納得はしていると考えます。


12月30日 (日)  230号

歳末警備警戒を慰問して

 年末を控えてかねがね、消防の歳末警備警戒の慰問につき「あなたは、日本消防協会の会長だから、是非地元でやったらどうか、かつて副知事時代に毎年やったでしょう」と数人から奨められ、それならということで、この12月28日夜と29日夜、岡山市、倉敷市で行いました。岡山市消防については、28日夜、18時30分にスタート、最初の5ヵ所は妹尾岡山市消防団長と、後21ヵ所は高谷岡山市長と同行、終ったのは23時50分、帰宅は翌日の0時10分でした。寒くはなかったもの、小雨が降る悪いコンディションの中で慰問した消防団も常備消防も元気いっぱい、きびきびした言動は消防らしく結構でした。岡山市の消防団員は4800人と多く、しかも、消防団を支援する後援会が企業関係者を中心にできていて、当日も後援会長が私達と同行し消防団にそれぞれ金一封を贈呈していました。
 倉敷市消防は29日夜、19時からスタート、田中倉敷市消防団長はすべてに、古市倉敷市長は7ヵ所目から最後まで同行、16ヵ所廻り、22時30分隣接の早島町消防に寄って(佐藤早島町長ら同行)、23時に帰宅しました。倉敷市では慰問した全か所で全員が記念写真をとりました。倉敷市の消防団員は2000人ですが、団以外の若い人による自衛消防隊の参加もあり、にぎやかでした。日本消防協会長として、充実した嬉しい2晩でした。


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