片山とらのすけ

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2013.12.10

838号 7~9月期のGDPと10月の国際収支

 政府が9日発表した本年79月期のGDP改定値は、物価変動を除いた実質で前期比+0.3%、年率換算で+1.1%となり、11月公表の速報値+0.5%、年率+1.9%から小幅の下方修正となりました。アベノミクスも一服です。

 項目別にみると、民間の投資と在庫が速報値より減ったことが最大の押し下げ要因です。設備投資は+0.0%と速報値の+0.2%を下回っていますが、好調だった非製造業などの投資が前期に比べて鈍ったことによります。民間在庫は+0.4%が+0.2%に、消費増税の駆け込み需要を背景とした在庫は増えている一方、販売の増加で流通在庫や原材料の在庫が減少しているからです。ただし、個人消費の方は+0.2%で、速報値+0.1%の上方修正となりました。輸出、輸入は変わっていません。

 GDPとの関連で、同じく9日に政府が発表した10月の国際収支速報を見ると、モノやサービス、配当、利子など海外との総合的な取引状況を示す経常収支は、△1279億円で前年同月の+4208億円とは様変わりです。経常収支が赤字になるのは今年1月以来9か月ぶりで、比較可能な昭和60年以降では5番目の大きさです。この原因は、輸入燃料の増加などで貿易赤字が膨らんだことによります。

 貿易収支は、△1919億円で10月としては過去最大、赤字幅は前年同月比で6400億円拡大しました。主因は輸入の増大です。輸入額は前年同月比+28.2%69251億円で、単月では過去2番目の規模です。原発再稼働の見通しが立たない中、火力発電の燃料となるLNGや原油などいずれも約47割弱増加です。輸出も+17.9%58332億円でがんばっていますが、赤字を埋め切れません。海外投資からのもうけを示す所得収支も+9.1%13615億円ですが、補えません。

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