片山とらのすけ

おおさか維新の会

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2015.02.21

954号 テロ対策の課題について

 テロ組織・イスラム国(ISIL)の人質殺害事件を契機として、わが国でもテロへの危機感が高まることに合わせて、テロ対策の必要性が強調されています。現在、テロは国民保護法においては、「緊急対処事態」に位置づけられています。そして、「武力攻撃事態」の想定を準用し、「わが国を防衛し」を「公共の安全と秩序を維持し」と読み替えて適用しています。

 法に基づく「国民保護計画」が定められ、それによる国民保護共同訓練を実施することなどによって、体制整備は一定程度進んで来たものの、まだまだ不十分です。テロ対策の課題をいくつか採り上げます。

 ① テロを未然に防止するためには、緊急連絡体制の整備や関係機関の情報の共有が重要ですし、現実にテロが発生した際には迅速な関係機関の連携が欠かせません。それには、あらかじめ情報伝達ルールを設定するとともに、事前に具体的な対処体制を整備し、地方自治体への支援のあり方も検討しておくべきです。

 ② NBCRテロへの対処には、装備の充実に取り組むことや実戦的な国民保護訓練が不可欠です。かなりな都道府県でそれを想定した訓練は行われていますが、その内容は必ずしも実戦的でなく、未だ実施していない府県もあります。国は、地方自治体の専門家や人材育成のためさらに努力する必要があります。

 ③ テロ対策やNBCRテロに対する国民や企業の認識、理解は相当に遅れています。例えば、化学剤や生物剤などが撒かれたらすぐに周辺の人に知らせ、警報を発する必要があります。国民や企業は積極的に研修会、訓練等に参加し、基礎的な知識を持ち、適切な行動をする心得を持つことが求められます。

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